9.ティーの色をきれいに出したい時の考え方

ブレンドの背後にある科学

前回はティーの緑はなぜくすむについて、少し書いてみました。

今回はティーの色を綺麗に出したい時の考え方を少し。

まず、ティーの緑色 

これは、
「緑=クロロフィル」と考えると、
クロロフィルは
脂溶性
光に弱い
酸に弱い

この3点が軸です。

そして、ティーの赤い色
これは、
「赤〜紫=アントシアニン」と考えると、
アントシアニンは
水溶性
pHで色が変わる
光と熱で退色しやすい

この3点が軸です。

では、まずは緑色クロロフィルからね。

1.艶やかな緑は、いきなりだけど、水だけでは限界がある🥲

前回にもお話したとおり、クロロフィルは水に溶けにくい

→ 水抽出だけだと、色は出ても、鮮やかさってなると、
うーん、ちょっと違うかも?。ってなっちゃうのね。
(実は、アルコールなどを使うと綺麗な色が出やすいですけど これはまたいずれ)

2.光や自然放置は避ける

これも前回お話した通り、光でクロロフィルの分解(劣化)が進んでしまうので、

明るい場所・長時間は避ける。
(前回でもお話したとおり。抹茶製造で暗所管理がされていたりします)

3.酸性に傾くと黄〜褐色へ

酸でマグネシウムが抜け、色調が変わる。

→ レモン等を加えるタイミングは最後にしたほうがよさそうですね。

結論
水様性だけで緑を残すのは、難しいので、色を中心に考えた時、
・色を出したい時 →
 アルコールなどの力を借りる事も考える
 抽出しても日射しの強い中で、長時間放置しない
・成分を主役にする →
 色なんて、気にしない!(そ、いうこと。いいかも☺️)

一方アントシアニンは

1.pHで色が変わる(最大の特徴)
・酸性:赤 
・アルカリ性:青
これは化学的変化によるものです。
(昔小学校で習ったリトマス試験紙 思い出しますね)

2.光と熱にはやや弱い
アントシアニンは
長時間の加熱・
直射光で退色します。
   → 低温・短時間がおすすめです

結論
きれいに色を出す考え方としては
・色を楽しみたい → pH管理が最優先
・安定させたい → 加熱しすぎない・
         保存は暗所

こんな感じかでしょうか😊。

味や成分が同じならいいじゃん!とも言えるし、
でも、綺麗な色で おもてなししたいじゃん! なんて時もあるし、

難しいところですね😊。 ちょこっとですが、ご参考になれば。

次回は 「色も香りも“酸化”で老ける、精油とハーブの共通点」です




今日のひとこと
内面が勝負?外面も内面の一部なんて、言う人いるやん。
外面も整えるのは 骨が折れるぞよ🥷.

ひたちなか市のハーブ教室、どうぞさんのハーバルスタジオでした