Herb-フェンネルについて

=料理の分野に欠かせない香草ですが 古くから芳香性健胃薬として用いられています=

  • 学名 Foeniculum vulgare
  • 英名 Fennel
  • 和名 ウイキョウ
  • 科名 セリ科
  • 使用部位 果実
  • 含有成分 精油成分(トランスアネトール、フェンコン、エストラゴール)、
  • フラボノイド、タンパク質
  • 適用 鼓腸、疝痛、上気道カタル
  • まれに皮膚や呼吸器系のアレルギー反応がるとの報告
  • 妊婦においてはデータ不十分

安全性についてはドイツコミションE、および、メディカルハーブ安全性ハンドブックに従っています
また健康食品・サプリ「成分」のすべて ナチュラルメデュスンデータベース 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会監修を参考にしています


フェンネルは、料理でもおなじみの香草ですが、古くから芳香性健胃薬としても用いられてきました。
その独特の甘くスパイシーな香りが、胃の働きを整えるとされ、さらに以下のような作用も期待されます:

  • 駆風作用(お腹にたまったガスの排出を助ける)
  • 鎮痙作用(痙攣をしずめ、腹痛などをやわらげる)
  • 去痰作用(痰を出しやすくし、呼吸を楽にする)
     → そのため、**上気道カタル(鼻・のどの炎症)**などにも使われます。

こうした作用は、同じセリ科の
・アニスシード
・キャラウェイシード
と共通しており、3つを組み合わせたハーブティー「AFCティー(Anise, Fennel, Caraway)」として、ヨーロッパでは伝統的に親しまれています。

比較のポイント

作用強い順(左から)
駆風作用キャラウェイ > フェンネル > アニス
去痰作用アニス > フェンネル > キャラウェイ

フェンネルと似たハーブたち

  • フェンネルとディルの違い
    • どちらもセリ科で見た目がよく似ていますが、
        ✔ フェンネルは多年草、ディルは一年草
        ✔ フェンネルには鱗茎(たまねぎみたいな ふくらんだ球根部分)があります
        ✔ 香りは、
         → ディル:ピクルスのような爽やか系 (ハンバーガーに入っているピクルスの香り)
         → フェンネル:八角に似た甘くスパイシーな香り
  • フェネグリークとの違い
    • フェンネグリークって聞いた事ないですか?
      名前が似ていますが、フェネグリークはマメ科の別の植物です(主にインド料理などで利用)

フェンネルの豆知識あれこれ

1. 古代ローマ・ギリシャでもよく使われたようですよ

フェンネルは、古代ローマやギリシャでも重宝されたハーブ
ギリシャでは「スリムになれる草」として食事制限にも使われていたそうですよ。
消化促進・食欲抑制の作用の裏付けかな。


2. 授乳中の母親に人気

フェンネルは「母乳分泌促進(催乳)作用」があるとされ、
授乳中のハーブティーとしてもよく紹介されます。
ただし、使用は体調や時期に応じて注意が必要です。


3. フェンネルの種は「口臭ケア」にも

インドなどでは、食後にフェンネルシードをそのまま噛んで口をさっぱりさせる習慣があります。
実際 日本でもカレー専門店に行くと帰りにフェンネルの砂糖菓子(とってもカラフル)を渡してくれることも。
自然な甘さと香りが、口臭ケアや消化サポートに役立つと考えられています。

4.甘草のような「アネトール」が主成分

フェンネル特有の甘い香りの正体は「アネトール」という芳香成分。
これは、やスターアニス(八角)にも含まれていてます。

5.授乳中の母親にも

フェンネルは「母乳分泌促進(催乳)作用」があるとされ、疝痛の改善にもいいとされています。授乳中のハーブティーとしても紹介されます。
ただし、使用は体調や時期に応じて注意が必要です。


フェンネルシード
フェンネル
フェンネル 鱗茎

参考文献 メディカルハーブの事典 主要100種の基本データ

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