Herb-エルダーフラワーについて

=欧米ではインフルエンザの特効薬と呼ばれています=

  • 学名 Sambucus nigra
  • 和名 西洋ニワトコ
  • 科名 レンプクソウ科(スイカズラ科)
  • 使用部位 花部
  • 含有成分 フラボノイド、クロロゲン酸、ルチン、クエルシトリン
  • 適用 風邪 インフルエンザの初期症状 花粉症
  • 適切な使用において安全 
  • 但し糖尿病治療薬と併用する事で血糖値が低下する可能性がるとの報告もあり。
  • 妊婦においてはエビデンスが不十分です

安全性については(ドイツコミションE、および、メディカルハーブ安全性ハンドブック)に従っています
健康食品・サプリ「成分」のすべて ナチュラルメデュスンデータベース 日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会監修 参考

歴史と伝承

エルダーフラワーは、ヨーロッパの伝統医学やアメリカ先住民の民間療法で長く用いられてきました。北欧では「精霊が宿る木」と信じられ、守護や魔除けの象徴ともされてきた植物です。その歴史は古代エジプトまで遡るといわれ、生活のあらゆる場面で活用されてきました。イギリスの夏には今も「エルダーフラワーコーディアル」が親しまれ、花の香りを閉じ込めた甘いシロップを炭酸水で割って楽しむ習慣があります。


成分と作用

エルダーフラワーに含まれるフラボノイドやクロロゲン酸などのポリフェノールは、発汗や解熱を助け、風邪やインフルエンザの初期に役立つと考えられています。さらに、カリウムが利尿を促し、体の余分な水分を流すサポートをします。
また抗炎症・抗アレルギー作用があるため、花粉症や鼻炎の緩和にも利用されます。加えて抗酸化作用を持つことから、体内のバランスを守る働きも期待されています。


利用のかたち

  • ティー:温かいお茶として服用すれば、体を温めて発汗を促し、鼻や喉を楽にしてくれます。
    寝る前の服用で、安眠効果が期待できます。
    ミントやリンデンとのブレンドは伝統的な組み合わせの一つです。
  • シロップ(コーディアル):砂糖とレモンで煮詰めた伝統的なコーディアルは、季節を問わず楽しめる飲み物です(簡単な作り方を下記に)。
  • 外用:濃く淹れたティーを湿布として使えば、しもやけや炎症を和らげるのにも役立つとのこと。
       ・ティーでうがいなどにも利用されます

安全性と注意点

花部は適切な使用において安全とされていますが、葉や未熟な実、樹皮にはシアン配糖体が含まれるため利用しません。糖尿病治療薬との併用で血糖値が下がる可能性が指摘されており、妊娠・授乳中については十分なデータがありません。

エルダーフラワーのコーディアル

材料(約1L分)

  • エルダーフラワー(ドライ 20〜25g / フレッシュ 15房ほど)
  • 水 500ml
  • グラニュー糖 500g
  • レモン 2個(1個は輪切り、もう1個は果汁用)

作り方

  1. 鍋に水を入れて沸かし、火を止めてエルダーフラワーを加える。
  2. 蓋をして約12時間置き、香りをしっかり移す。
  3. 濾した液に砂糖・輪切りレモン・レモン果汁を加え、弱火で砂糖が完全に溶けるまで加熱。
  4. 粗熱を取り、清潔な瓶に保存。冷蔵庫で約1〜2週間を目安に消費。

楽しみ方

ヨーグルトやアイスにシロップ代わりにかけてもおすすめ。

炭酸水や冷水で4〜5倍に薄めて爽やかなドリンクに。

白ワインやスパークリングに少量加えても香りが映えてgood!

エルダーフラワー

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