10.色も香りも“酸化”で老ける、精油とハーブの共通点

ブレンドの背後にある科学

色も香りも残念!老ちゃう性質をしています。

精油もハーブも 結論から言うと

成分が酸化することで、色・香り・質が劣化するんですね

では
<精油の場合>から

精油は、脂溶性成分の集合体なんですね。
水に入れても ふわっと浮いて溶けませんよね。

なかでも、次のような成分は酸化しやすいことが知られています。

  • モノテルペン類(リモネン、α-ピネンなど)
    柑橘系精油に多く含まれる成分で、

    分子内に二重結合を持つもの
    この構造は酸化されやすい性質があるんですね。

酸化が進むと、

  • トップノートが弱くなる(リモネン、α-ピネンなどはトップノート成分でしたよね)
  • 香りが鈍く、重く感じられたり、
  • 場合によっては刺激性が増したりね。

これは「熟成」ではなく、化学変化なんですよね。
ワインの様に熟成してくれればいいんですけど、そういう物質ではないんですよね

では
<ハーブの場合>

ハーブの色を担う色素も、先日少しお伝えしたように酸化に弱い成分なんですね。

  • 緑 → クロロフィル
  • 赤・紫 → アントシアニン

酸化や光、熱の影響を受けると、

  • 緑はくすみ👉褐色へ
  • 赤紫は👉灰色っぽい色へ

と変化します。

これは単なる「色落ち」ではなく、
色を作っていた成分そのものが、変性・分解している状態なんですね。


なぜ「色」と「香り」は、真っ先に変わるのか?

理由は
自然と密接に関わり、光や空気、熱(太陽など)の影響を真っ先に受ける成分だからです。

揮発しやすいし、
光を吸収しやすいし、
酸素と反応しやすい。

色と香りは、
いわば品質の通知表のような存在なんですよね。




精油もハーブも保存条件が共通するんですね。

  • 光を避ける
  • 高温を避ける
  • 空気(酸素)との接触を減らす
  • 早めに使い切る

大切ですね。


次回は 「なぜ柑橘精油は、足が早いのか」」です




今日のひとこと
還暦すぎてもなお、お肌の老化は防ぎたいぞよ(もはや、テーマと関係ないぞよ)🥷.

ひたちなか市のハーブ教室、どうぞさんのハーバルスタジオでした