2.香りの順番をつくる小さな科学

ブレンドの背後にある科学

こんにちは、茨城県ひたちなか市にあります、どうぞさんのハーバルスタジオです

前回は香りはなぜ層をつくるでした

今回は、香りの順番についてです。
実は香りを嗅いでいる時、香りはただ漂っているようで、違うのですね.

前回お話したように、香りには層があって、まずは軽い香りが飛び出し、印象を与え、次にミドル級の香りが漂ってその場で落ち着く香りへ、そして、最後にベース、最後まで残る香り、と言った感じで、香るのですね。

では、軽いとされる分子、レモンなどの代表的な香り リモネンをみてみましょう
難しくないからね

分子式はC₁₀H₁₆
炭素(C)が10個、水素(H)16個、
で、重さが 分子量が136 g/mol(軽め)なんです。

レモンを切った時に香る さわやか〜 は ここから生まれているんですね。

では、重い分子もみてみましょう
精油でよく、ベースとして使われるパチュリ。
その主成分である、パチュロールは

分子式:C₁₅H₂₆O
炭素(C)が15個にHが26個、
で、重さ、分子量が222 g/mol (重め)なんですね。

「やや土っぽく」「冬の森林?ぽく」
「秋〜冬にかけての落ち着き、みたいな」−−−

ゆっくり揮発し、深く残る香りですよね(よく墨汁の匂いなんて表現しますが)
この印象をつくる 香りこそ、重めの分子がなせるワザなわけです。



※分子量の大まかな目安 軽め(100〜150g/mol前後)、ミドル(150〜200g/mol 前後)、重め(200〜250 /mol 以上)と言われています


次回は
ミドルノートはなぜミドル? です。
ミドルノートの代表格 ラベンダーの香りについてだぞよ🥷

今日の一言
パチュリの香り。嫌いでないのは、おじいちゃん、おばあちゃんを思い出すからかぁ?
墨汁の匂い、いや落ち着くぞや