3.ミドルノートはなぜミドル? ラベンダー考察

ブレンドの背後にある科学

こんにちは、茨城県ひたちなか市 ”どうぞさんのハーバルスタジオ” です.

前回は香りには“順番”があるという話をしてきたのですが、
今回はその真ん中を担う ミドルノート について、少し。

ミドルノートは、トップほど軽やかに香る訳でもないし、
ベースほどどっしり残るわけでもない——
でも
その「ちょうど中間」の特徴こそが、ブレンド全体の“骨格”をつくる、わけなのです。

ミドル系の成分は前回でも触れた通り、

だいたい、150〜200 g/mol 前後 

でも、この“中途半端さ”が、実はブレンドにはとても重要で

トップが消えた後も香りの真ん中を保ち、
ベースの重さを受け止めて全体を調和させる

という役割を担っているんですね

○ 代表例:ラベンダー真正を見てみましょう

ミドルノートの優等生ともいえるラベンダー。
精油でラベンダーはまさしく、香りのファーストチョイス。
まず、始めに推薦する香りと言われていたりします。

その香りの性質は、含まれる成分のバランスによって決まります。
ラベンダーに含まれる、代表的な香りは

○酢酸リナリル(分子量 196 g/mol)

○リナロール(分子量 154 g/mol)

ほら、どちらもミドル帯の分子量でしょ。

そのため、
トップのように一瞬で飛び去らず、
ベースのように長時間居座りすぎず、
「ほどよい残香」で香りの中心をつくるわけです。


ミドルは、ブレンドに 軸 を与えます。

柔らかいか、

すっきりしているかな?、

温かい感じかな?、

ハーバル寄りかな、フローラル寄りかな?

ラベンダーの香りが
「落ち着く」「優しい」「整う」と感じられるのは、
ミドル帯の成分が安定しているから、とも言えるのでは???
ミドルは 香りの“性格”そのものでもあります。



次回は
ハーブティーの香りにも順番がある?です

今日の一言
ラベンダーの香り。まさしく真ん中、中庸の香り。どっしりでもないけれど、ちゃんと自分を持っている、みんなの仲をとりもつ優等生🥷