ブレンドの背後にある科学
こんにちは、茨城県ひたちなか市 ”どうぞさんのハーバルスタジオ” です.
前回は香りには“順番”があるという話をしてきたのですが、
今回はその真ん中を担う ミドルノート について、少し。
ミドルノートは、トップほど軽やかに香る訳でもないし、
ベースほどどっしり残るわけでもない——
でも
その「ちょうど中間」の特徴こそが、ブレンド全体の“骨格”をつくる、わけなのです。
ミドル系の成分は前回でも触れた通り、
だいたい、150〜200 g/mol 前後
でも、この“中途半端さ”が、実はブレンドにはとても重要で
トップが消えた後も香りの真ん中を保ち、
ベースの重さを受け止めて全体を調和させる
という役割を担っているんですね
○ 代表例:ラベンダー真正を見てみましょう
ミドルノートの優等生ともいえるラベンダー。
精油でラベンダーはまさしく、香りのファーストチョイス。
まず、始めに推薦する香りと言われていたりします。
その香りの性質は、含まれる成分のバランスによって決まります。
ラベンダーに含まれる、代表的な香りは
○酢酸リナリル(分子量 196 g/mol)
○リナロール(分子量 154 g/mol)
ほら、どちらもミドル帯の分子量でしょ。
そのため、
トップのように一瞬で飛び去らず、
ベースのように長時間居座りすぎず、
「ほどよい残香」で香りの中心をつくるわけです。
ミドルは、ブレンドに 軸 を与えます。
柔らかいか、
すっきりしているかな?、
温かい感じかな?、
ハーバル寄りかな、フローラル寄りかな?
ラベンダーの香りが
「落ち着く」「優しい」「整う」と感じられるのは、
ミドル帯の成分が安定しているから、とも言えるのでは???
ミドルは 香りの“性格”そのものでもあります。
次回は
ハーブティーの香りにも順番がある?です
今日の一言
ラベンダーの香り。まさしく真ん中、中庸の香り。どっしりでもないけれど、ちゃんと自分を持っている、みんなの仲をとりもつ優等生🥷。



